鎌倉駅を出て、鎌倉警察署の脇道を行くと小町大路という道に出る。そのつきあたりにあるのが蛭子神社である。祭神は大己貴命(おおむなちのみこと)。小町の氏神で元村社。例祭は8月15日に近い日曜日。背後に滑川が流れる。この地にはもともと小町下町の鎮守七面大明神があったが、本覚寺にあった夷三郎社が明治の神仏分離令のためここに移され、さらに宝戒寺境内にあった山王大権現を合祀して蛭子神社と名付けられた。本殿は、明治7年(1874)に鶴岡八幡宮今宮の社殿を買い取って移築されたものだが、大正12年(1923)の関東大震災で倒壊し、昭和8年(1933)に現在のように立て直した。ただ、内部は今宮のものをそのままにしたという。
本殿