極楽寺のほど近くにあるのは熊野新宮である。熊野神社、新宮社とも呼ばれる。祭神は、日本武命(やまとたけるのみこと、速玉男命(はやたまのおのみこと)、素戔雄命(すさのおのみこと)、建御名方命(たけみなかたのみこと)。本来は極楽寺の鎮守で、現在熊野新宮のある場所まで極楽寺の境内であった。「忍性菩薩行状略頌」(『忍性菩薩略行記』)という文書に文永6年(1269)に創建したとある。その後、正安2年(1300)2月に炎上しているが、ただちに再興された(『忍性菩薩略行記』)。
建武二年(1335)に足利直義が土地を寄進している。昭和3年(1928)に近くにあった八雲神社と諏訪明神を合祀した。かつては祭礼の日がそれぞれ違っていたが、今は双方とも9月9日となっている。
社殿