小町の蛭子神社の裏手の滑川には、琴弾橋がかかっている。小町小路から、この橋を抜けると比企ヶ谷の妙本寺の総門横に出る。橋の名の由来は、橋の東側、小御所ヶ丘(こごしょがおか)に「琴弾の松」という松があり、その松の枝が風に揺れると、まるで琴を弾くかのように美しい音がしたからであるという。この松はもうないが、現在もあたりは静かな住宅街であり、往古の風情を今に伝えている。このあたりを流れる滑川は夷堂川(えびすどうがわ)と呼ばれている。


琴弾橋

撮影日:2011年1月26日
鎌倉市小町

小町小路の側から 小町小路の側から 琴弾橋 下を流れる滑川 琴弾橋

位置

参考文献

河井恒久ほか編 『新編鎌倉志・鎌倉攬勝考』(大日本地誌大系)(雄山閣、1959年)
『かまくら子ども風土記(中)(改訂十版)』(鎌倉市教育委員会、1991年)
白井永二『鎌倉辞典』(東京堂出版、1992年)
奥富敬之『鎌倉史跡事典コンパクト版』、新人物往来社、1999年

2017/05/03 UP
2017/05/21 地図を修正
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