滑川の明石橋近くにあるのは明王院である。真言宗で山号は飯盛山(はんせいざん)。正式には寛喜寺(かんぎじ)明王院。本尊は不動明王。他に十一面観音像、薬師如来像、藤原頼経像などがある。『吾妻鏡』に「五大堂」として登場する。通称、五大堂の由来となった五大明王は、江戸時代の火災で焼失し、不動明王一体だけが残った。現在ある五大明王の不動明王を除く四体は後世の補作である。開基は幕府四代将軍、建立は嘉禎元年(1235)で、以後幕府の祈祷場所や鬼門除けとされ、元寇の際にも異国降伏祈祷が行われた。


明王院
撮影日:2011年2月10日
鎌倉市十二所
(鎌倉郡十二所村)

参道 入口 境内 本堂

位置

参考文献

『かまくら子ども風土記(改訂十版)』、鎌倉市教育委員会、1991年
『鎌倉の寺 小事典』、かまくら春秋社、2001年
(ジャパンナレッジ版)『日本歴史地名大系』、平凡社

2011/02/27 UP
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