湘南モノレール湘南深沢駅の近くの静かな住宅地の中にある寺は、古義真言宗高野山派の休場山弥勒院等覚寺である。もと手広青蓮寺の末寺。今は高野山宝寿院の末寺。開山は、秀恵僧都(しゅうけいそうず)で応永年間(1394〜1428)の創建と伝える。本尊は不動明王。他に子育て出世地蔵像と虚空蔵菩薩像がある。境内には新田義貞の鎌倉攻め(元弘3年、1333)の戦死者を弔う五輪塔や宝筐印塔と大師堂があり、石造の弘法大師像が安置されている。明治5年(1872)の学制公布の際には、寺を学校として使い、「訓蒙学舎」としていた。いまの深沢小学校の前身である。なお、この寺はもと現在の深沢中学校に近いところにあったが、中学校の建設のため現在の地に移転した。山号の「休場山」には、むかし梶原景時がこの地を通ったとき、このあたりで休んだので「休場山」となった、とされる伝承がある。
山門