水道路の交差点からさらに南へ向かうと九品寺前の交差点に出る。この近くにあるのは浄土宗内裏山(だいりさん)霊岳院(れいがくいん)九品寺(くほんじ)である。開基は新田義貞。開山は風航順西(ふうこうじゅんさい)。新田義貞が鎌倉幕府が倒れた3年後に北条方の戦死者を弔うために、義貞が鎌倉攻めの際に陣を構えたこの地に建てたものと伝える。もともとは別の場所にあり、かつて乱橋材木座にあった三島明神の別当であったが、荒廃し、後に現在地に移ったという。本尊は阿弥陀如来。他に永仁4年(1296)の銘がある石造薬師如来像があり、これは現在鎌倉国宝館に寄託中である。
九品寺の本堂